看護師として知っておくべき病院とクリニックの違い

病院とクリニックには、3つの大きな違いがあります。

1つめは「病床数」です。病院は20床以上、クリニックは0床から19床の医療施設を指します。
2つめは「スタッフの人数」で、クリニックについては明確な定義はありませんが、一般病院の場合は入院患者と医師の割合が16対1、入院患者と看護師の割合が3対1と定められています。
その他にも薬剤師や栄養士などの人数も細かく定められています。

3つめの違いは「役割」で、病院は最先端医療や高度医療など、難しい医療を行うための医療機関です。さまざまな診療科を持ち、専門性の高い治療を行うことができます。クリニックはかかりつけ医としての役割が大きく、地域住民が安心して暮らせるよう地域医療に携わるのが大きな役割です。
看護師が病院やクリニックで働く際には、上記の3つの違いに加えて、働き方にも違いがあることを知っておくと良いでしょう。

病院では医師の診療や入院患者の身の回りのサポートなどの看護業務が主な業務になります。
夜勤や残業、休日出勤もあり、診療科によっては難しい専門的な知識が必要です。そのため、キャリアアップを目指している看護師には、高度な医療技術や知識を現場で学びながら、資格を取って給与アップを実現することもできます。

一方のクリニックでは、閉院時間や休日がしっかりと決められており、残業や休日出勤、夜勤は基本的にありません。ただし人数が少ないため、看護業務以外に掃除や器具の準備や管理などの雑務を行う必要があります。また、患者との距離が近く、コミュニケーションを取ることも重要な業務の1つです。